TOPIC 薬機法

【勘違いしがち】雑貨で消毒効果が言えるレアケース

昨年春ごろはアルコールジェルが品薄で、ドラッグストアで運良く見かけた時はすかさず購入していましたが、今ではすっかり供給も安定し各社から機能やデザイン豊富な商品がたくさん出ていますね。

一時は指定医薬部外品から化粧品、雑貨まで、さまざまなアルコール配合ハンドジェルの相談をいただいていたものの、ここ最近はめっきり減りました。

そんなアルコール配合ハンドジェルでたまに見かける勘違いパターンがありまして、つい最近も結構大手のメーカーの通販広告原稿で見かけヒエッとなったので、今回取り上げることにしました。

指定医薬部外品ではないカテゴリー商品で消毒効果を言えるケースはあるけど、結構レアですよというお話です。

指定医薬部外品じゃなくても消毒って言える?

まず結論からお伝えすると、一定の条件を満たした雑貨のアルコールジェルなら期間限定で消毒効果の標ぼうが出来ます

ただし、通販や小売店でガンガン売る!という要望があったとしても、ほぼほぼ実現しないとお考えください。むしろ作っても売れない企業がわんさか出てくる可能性大。

なぜなら、原料の仕入れ先が指定されている&医療機関限定販売という条件があるから。

昨年4月に厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について (改定(その2))」という事務連絡を出しました。

事務連絡の公表時期は特に、消毒用エタノール製品の供給量が激減し医療機関への影響が出てしまっていたため、一定条件を満たすエタノール製品に対し特例として消毒効果の標ぼうを認めたんですね。

これがかなり特例中の特例で、消毒効果の標ぼうを認めるけれど、製造や販売などについて薬機法の制限を受けないと書かれているんです。

これに飛びついてうちの会社でもいっちょ販売しよう!と盛り上がってしまいやすいのですが、原料の仕入れ先と販路の限定という制約が立ちはだかり、あえなく却下になってしまうケースを何度も見てきました。

どんな条件があるの?

製造と販売に際し具体的にどのような条件があるかといいますと、ざっくりと以下の3点です。

1.販売先は医療機関

事務連絡の中では「医療機関等」と含みのある書き方をしているのですが、何度か薬務課にヒアリングしたところ原則医療機関限定と考えてよさそうでした。

一般消費者が購入できるような小売店や通販は想定していないのは確かなので、医療機関を販路にもつ企業でないとそもそも販売自体が難しいですね。

2.アルコール事業法に規定する許可事業者から購入したアルコールを使用する

アルコールだったらなんでも良いわけではありません。アルコール事業法に規定する許可事業者から仕入れる必要があります。

許可事業者については経済産業省のホームページに掲載されているようですので、気になる方はチェックしてみてください。

ちなみに、アルコール事業法に規定する特定アルコールを取り扱っている事業者や、酒税法に規定する酒類製造者または酒類販売業者が自ら製造するものもOKとしていますよ。

3.エタノール濃度が原則 70~83vol%の範囲内かつ含有成分にメタノールが含まれない

ここは原料が入手できれば割とクリアしやすい条件かと思います。消毒効果が十分に得られるような濃度設定になっているようですね。

ちなみに私自身は、これらの条件を満たすことができたクライアントを未だかつて見たことがありません。

一般消費者向けに小売店や通販で大量販売を計画し、あえなく撃沈するパターンがほとんどでした。

医療機関を販路にもつ企業だと、もしかしたら製品化を実現出来ているのかもしれません。

ちなみに化粧品は対象外です

あとよく勘違いしがちな注意ポイントとして、この事務連絡の内容は雑貨が対象で、化粧品は対象外なのです。

ここを勘違いしてしまうクライアントがとっっっっっても多く、中には製造してしまってから相談をいただくこともありました(もっと早く言って)

たしかに事務連絡の中には「※化粧品を除く」のように書かれておらず、私自身うっかり勘違いしそうになったので、ちゃんと明記してほしい…

条件を満たす製品で出来ること

もし前述の条件を全てクリア出来た製品があった場合、どのような標ぼうが出来るかというと、以下の文言をパッケージや広告に書けるようになります。

本製品は医薬品や医薬部外品ではありませんが、消毒用エタノールの代替品として、手指消毒に使用することが可能です。

事務連絡には消毒効果を自由に標ぼうして良いとは書かれていないため、おそらく「消毒!消毒!」と連呼するようなアピールをしてしまうと指摘を受ける可能性はありそうですね。

あくまで期間限定だよ

ちなみにこちらの事務連絡ですが、コロナ禍を考慮した特例なので、今後の状況によっては突然失効する可能性大です。

ヒアリングした限りは失効した時点で公式に通知するようでしたので、気づいたら失効してた!ということにはならなそうですが、こまめに薬務課に確認しておいた方がいいですね。

通知が失効した際は、前述のような消毒効果の標ぼうが出来なくなるため、製品の回収や広告の取り下げなどの対応が必要になってくるのでお気をつけて。

いまだにこの通知を踏まえ製造された雑貨のアルコールジェルを見たことがないので、もし市場に存在しているようでしたらぜひ一度は見てみたいです。

ではまたー

Photo by Matthieu Joannon on Unsplash

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