景品表示法 薬機法

ダイエットサプリの広告は大体違反表示をやらかしてるってお話

2020年11月22日

こんにちはー。

いきなりですが、ダイエットサプリって一年中広告しまくっている商材の筆頭ですよね。

Youtubeのやたら早口ナレーションの漫画広告をよく見かけますが、あのフォーマットってダイエットサプリ(あと美白コスメとか)のお家芸化している印象。

デブ菌ヤセ菌やチャコール(炭)、酵素、HMB、青汁などなど・・・

ここ数年で流行った成分はざっとこのあたりかな?

痩せるメカニズムはもちろん販売会社がそれぞれ異なるものの、Youtube広告やLP、アフィリエイト記事なんかを見る限り、広告表示の違反具合はどれも似たり寄ったりな印象です。

そこで、今回はダイエットサプリ広告ではどんな点がアウトになってしまうのか、ざっくりと解説していきますー。

ダイエットサプリのNG or OKライン

まず最初にお伝えしておきたいのは、健康食品ではそもそも痩せられるって言えません!

サプリを飲めば痩せられる・ダイエット出来るって言ってしまうと、配合している成分の力で体重が減ったり、体型が変化するってことになるので、それは健康食品じゃなくて医薬品じゃんって話になってしまうんですね。

トクホや機能性表示食品では話が変わってきますが、単なる健康食品の場合は、栄養補給や健康・美容の維持の範囲でしか広告でうたえないため、痩せられる・ダイエットはアウトです。

じゃあダイエットサポートはどうかというと、この言葉だけでアウトとはならないものの、適度な運動や食事制限をしている前提で、サプリがあなたのダイエットをサポートしますよって話であれば許容範囲です。

とりあえず「サポート」をつけとけば大丈夫!というわけではないのでご注意を。

LPのFVなどでよく使われている、やたらくびれを強調した女性の画像や、痩せてぶかぶかになったデニムを持っている画像なんかもアウトです。

こんな理想体型を目指しましょう!っていうイメージ訴求であったとしても、消費者からするとサプリを飲めばこんな体型になれるんだって思ってしまうんですね。

なので、医薬品的効果とみなされ薬機法的にアウトかつ、景品表示法や健康増進法の観点からも虚偽・誇大広告だからアウトって話になります。

特定部位をいうのもダメだよ

サプリを飲んだら腸内がヤセ菌だらけになったり、チャコール(炭)が腸内の老廃物を吸着してくれたりといった表現も即アウトです。

もし事実であったとしても、人体の特定部位に対する効果を言うことは出来ないんですね。

だから腸内の菌バランスに影響を与えたり、老廃物の排出を助けたりという表現は一切できません。

昔流行った酵素サプリも要注意

数年前に流行った酵素配合のダイエットサプリなんかは、代謝酵素や消化酵素となる酵素をサプリで摂取してうんぬんかんぬんってロジックをよく見かけます。

こちらも消化や代謝に影響を及ぼすような表現は医薬品的効果とみなされますし、何より口から摂取した酵素が体内の代謝酵素や消化酵素と同じ働きをするのか証明してみてくださいよ〜出来ないなら虚偽誇大広告ですよって話になるんですね。

ちなみに消費者庁は酵素サプリに関して、経口摂取した酵素は体内酵素と同様の働きはしないというエビデンスを持っており、それを覆せるエビデンスがあるなら持ってきてみなという、常時臨戦態勢です。

そのくらい酵素サプリは目をつけられているので、お気をつけを!

置き換えダイエットは?

1日3食のうちいずれかをダイエットサポート食品に置き換える、いわゆる置き換えダイエットも表現の仕方によっては危険です。

1日の摂取カロリーを減らす方法は、配合成分の薬理作用に頼るものではないため、酵素サプリなどよりはダイエット訴求をしやすいものの、単なる青汁やジュースなど、そもそも腹持ちしないでしょ!?っていう食品で過剰に訴求すると、問題視される可能性大。

原稿を書くために色々見ていた中で衝撃だったのは、1杯12kcal程度のドリンクに夕食を置き換えるといったもの。

そりゃ痩せるわ!てかそれが出来るんだったらそもそもダイエット食品に手を出さないわ!!

消費者の深層心理としては、面倒なことやツラいことはしたくないから、手っ取り早くサプリでサクッと痩せたいという願望があるのはわかりますし、企業側もそれに合わせて広告を作らざるを得ない側面もあると思います。

ただ、先ほどの例のように明らかに無謀な置き換えダイエットを推奨してしまうと、健康被害が怖いですよね。

過去の事例でも、健康被害が発生したサプリメントに対し、消費者庁が消費者へ購入しないよう注意喚起をした後、景品表示法の措置命令をしっかりと出しています。

Youtube広告やアフィリエイト広告などで散々過剰なダイエット効果をアピールしまくってきた商品も、行政の規制強化や媒体考査のハードルが上がることで今後はますますやりにくくなっていくのは確実です。

なので、広告で具体的に効果を謳える機能性表示食品などの商品がより一層増えていくだろうなと

個人的にもこういった流れが妥当だなぁと思っています。

ではではまたー。

Photo by i yunmai on Unsplash

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