TOPIC 景品表示法 薬機法

ダイエット系商材の広告はアクセル踏みすぎ注意だよ

こんにちはー。

一日中雨風が強くて、関東甲信も川の氾濫が心配ですね。もしものときのために蓄電池の充電と食料などをまとめて警戒しております。ほんと水害こわすぎ。

さて、今回は某大手美容機器メーカーに対して下された課徴金納付命令について触れながら、ダイエット系商材の広告の注意点についてお届けします。

なんで課徴金納付命令が出たの?

昨年3月にEMS機器の販売事業者4社に一斉に措置命令が出ていまして、今回課徴金納付命令が出されたメーカーはこの内の1社です。

2商品のテレビCMが優良誤認とみなされていて、どちらも巻くだけor使うだけでめっちゃ痩せる!とうたってしまっていたんですね。

ダイエット系商材で問題になるのって、サプリなどの健康食品の印象が強いかもしれません。でも、着圧インナーやダイエットパッチなどの雑貨類も意外と景表法でやられているんです。

今回課徴金納付命令が下された商品は電気機器(雑貨)ですが、過去に措置命令を受けた商品達と同様に、商品を使うだけで本当にこんなに痩せられるんすか??という点が問題視されました。

で、メーカーから根拠資料の提示があったわけですが、あえなく妥当性なしと判断され課徴金納付命令に至ったようです。(措置命令は2商品ですが、課徴金納付命令が下されたのはそのうちの1商品)

ビフォーアフター表現が過剰

消費者庁のリリース資料を読んでいて一番気になったのは、ビフォーアフター表現がアクセル踏みすぎてるなーという点。

「たった1ヵ月でウエスト-7.5cm」や「たった1ヵ月でお腹周り-9.0cm」はさすがに過剰や…。

もはや脂肪吸引レベルの変化を表示していたため、商品を使用すれば誰でもこうなれるって証明するのは激ムズ案件のように思いました。

おそらく社内テストやモニターなどでこのような結果が出たのだとは思います。

どのような根拠データを提出したのかまでは公表されていないため推測になりますが、n数が少ない、もしくはモニターのうち同様の結果を得られた人がほぼいないなどが妥当性なしの判断理由なのかなと。

じゃあどんなエビデンスなら良いのかというと、さすがに妥当性を断言することはできないものの、モニターテストの内容に応じた適切なn数を設定してテストを行い、統計処理をした結果得られた数値であれば、妥当とみなされる可能性は高くなりそうです。

ダイエット系商品(雑貨)ではどんな配慮が必要?①

では、雑貨のダイエット系商品の広告でどんな配慮が必要かというと、商品だけで痩せられるって言わない+エビデンスに沿った表現にするの2点でっす。

まず商品だけで痩せられるんなら、それは雑貨ではなく医療機器になっちゃいますよ。

雑貨は薬機法の対象外なので、法の範疇に土足でズカズカ乗り込まない限りは問題になりません。ですが、乗り込んだなら当然問題視されるので、まずは雑貨の立場を逸脱しないのが重要。

機器を使って即痩せは医療機器やんけってなっちゃいますが、ダイエットをサポートする筋力トレーニンググッズとして標ぼうするなら、ダンベルとかバランスボールとかと同様に雑貨の範囲です。

今回課徴金納付命令が下されたケースでは、一応広告内に「※運動と食事制限を組み合わせた結果です」といった打ち消し表示を入れていて、商品はあくまでトレーニンググッズでっせといった配慮はしていたんですね。

ただ、以前の投稿にも書いたように、消費者庁は「打ち消し表示は意味ねーし!(意訳)」のスタンスなので、打ち消し表示だけじゃなくて広告全体を通じて誤認を与えないようにしていくのが重要です。

例えばモニター期間中はこれだけの運動をしたよ、食事制限はこんな内容で行なったよという説明を、画像やナレーターの読み上げなどでしっかり行なっておけば、消費者が受ける印象もずいぶん変わりますよね。

今後はますますこのあたりの説明がきちんとされているかが、行政から厳しく見られていくように思われます。

ダイエット系商品(雑貨)ではどんな配慮が必要?②

さらに、エビデンスに沿った表現にするのもめっちゃ大切です。

個人的には「-○kg」とか「-cm」のような、具体的な変化量を挙げた表現は、エビデンスによほど自信がある場合以外はやめた方が良いなと思っています。

これらの表示に対する適切なエビデンスには統計学も絡んでくるので、そのあたりをきっちり押さえたうえで用意できるなら、消費者庁とのガチンコ対決に持ち込んでも良いのでは。(だってエビデンスあるんだもん)

いやーちょっと自信ないですねってときは、このくらいの運動量になるとか、どの筋肉を鍛えられるといったようなエビデンスがもしあるとしたら、それをそのまま表現するのをお勧めします。

ただし、ここから踏み込んで「使うだけで痩せる」になってしまわないようにご注意を!

雑貨に限らず楽して痩せる系の商品は広告表現に細心の注意を払わないと、ついついアクセルを踏みがちになってしまいますね。

あえて制限速度をぶっちぎるのは問題外ですが、この商品で言えるのはこのくらいかな?って思った内容が意外と逸脱してるケースもあるので、表現を抑えすぎかも…ってくらいがちょうど良いかもしれません。

ではではまたー。

以前にダイエット系サプリの注意点も書いているので、こちらもどうぞ↓

ダイエットサプリの広告は大体違反表示をやらかしてるってお話

Photo by Yulissa Tagle on Unsplash

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においフェチ

広告法務の中の人。においフェチ。 最近のヒットはLe Couvent des Minimesのアクアマジェスタエ。好きなにおいをくんかくんかしてる時が至福。 twitterは時事ネタや日常業務の小ネタなどを呟いてますー。

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