
関東地方は今年初の積雪かと予報がありましたが、なんだかんだ雨のままになりそうですね。寒さは大の苦手なので、雪が降らないのはちょっと嬉しいです。
今回は化粧品広告のきほんシリーズとして、他社誹謗の表現についてまとめました。
他社誹謗とは?
そのものずばり、他社や他社製品を誹謗する表現のことを指します。
化粧品の品質や効能効果、安全性などについて、原則他社の製品を誹謗することは禁じられています。
広告でストレートに他社製品を誹謗することってなかなか無いと思うのですが、見落としがちなのが既存カテゴリーなどを自社製品の比較に使用するパターン。
例えば「今までの洗顔料では落としきれなかった汚れも!◯◯ならスッキリ!」のように、特定の製品名を挙げていないものの、洗顔料カテゴリーの既存製品よりも自社の製品はすごいと述べてしまうと、結果他社製品の誹謗に抵触してしまうことになるんですね。
なので、「新感覚の洗顔料!◯◯で汚れスッキリ!」など比較そのものを行わないか、もしくは体験談などで「今までの洗顔料のイメージが変わりました!◯◯のスッキリ感がやみつき」など、既存商品ではなく体験者が抱いていたイメージとの比較と見えるようにするなど工夫が配慮が必要です。
既存商品と比較したいときは
とはいえ、自社製品を魅力的に演出するために、何かしらの比較を行うのはひとつの手法としてぜひ取り入れたいですよね。
そんなときは自社製品との比較が無難です。
おそらく広告でよく見かけるかと思いますが、「※自社ブランド内において」といったような注釈を入れるパターンが一番やりやすいですね。
比較広告全てがNGとされているわけではなく、他社製品と比較(誹謗)することが禁止されているので、そこを踏まえて比較表現を行いましょう。
こんなパターンに注意
他社誹謗表現で盲点になりがちなのが、意図せず誹謗に抵触してしまっていたパターン。
例えば「肌に有害な成分は無添加です。◯◯や◯◯フリー」という文言は、一見他社を誹謗しているようには見えないですよね。
該当成分を無添加にすることで、肌への優しさにこだわっているイメージ演出を狙っているように思えますが…
このパターンも誹謗広告に含まれてしまうので要注意です。
この例文の場合、逆説的に◯◯や◯◯が配合されている商品は肌に有害だと言っていることになり、該当する他社製品の誹謗となってしまうんですね。
「肌への優しさにこだわった処方を採用!◯◯&◯◯フリー」といった表現であれば、肌への優しさにこだわった処方と述べていて、特定成分無添加だから肌に優しいとは言っていません。
そのため、これらの成分を含んだ製品を誹謗していることにはならず、ホワイトな表現としてご使用いただけます。
ランキング表現にも注意
アフィリエイト記事などで良く使用されるランキング表現もうっかりやらかしがちなパターンです。
いくつかの製品をピックアップし、売りたい商品が一番優位に見えるよう項目を設定していくのが王道パターンかと思いますが、この場合ももちろん他社製品の誹謗に該当します。
単に価格や契約条件、入り数などをまとめていく分には、特に誹謗に抵触するとは考えにくいものの、優劣をつけてしまうとNGなので見せ方に配慮が必要です。
他社製品の誹謗表現は、明示と暗示を問わず認められていないので、比較表現を行う際は一旦立ち止まってどう見えているかを念入りにチェックしておいた方が安全です。
え!これも?というパターンが意外とあったりするのでお気をつけください。
今回は化粧品広告のきほんシリーズとして、他社誹謗の表現をご紹介しました。次回はきほんシリーズは一旦スキップして総額表示義務についてまとめてみようと思っています。ではではー
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