こんにちはー。
あっという間に8月も終盤ですね。今年の夏もおこもり生活で、毎日食べることが一番の楽しみになっています。ミニストップのソフトクリームがほんとにおいしい。
今回は年間を通じて結構な頻度で相談をいただく、同じキャンペーンを繰り返しやるのはいけないのか問題について取り上げます。
「期間限定!」「今だけ」とか、煽り文句のパターンはさまざまですが、期間終了後に全く同じキャンペーンをやるのは結構注意が必要なんですね。
これ系は過去に措置命令もバンバン出ているので、具体的な事例を挙げながら、問題になるポイントと実施にあたっての注意点をお伝えしますー。
そもそもやっちゃいけないの?
最初に結論をサクッとお伝えすると、同じキャンペーンを繰り返しやるよと事前に告知していれば景表法上問題になるものではないと考えられます(きっぱり)
一番やってはいけないのが、あたかもごく限られた期間しかやっていないように見せかけて、実は長期に渡って継続しているパターン。
このパターンは昨年に過去最高額(5億5千万超え)の課徴金納付命令が出た事例もありますよ。
商品を購入してくれた方にコンビニポイントの付与をするキャンペーンを、広告には約3ヶ月強の実施期間を表示していたにも関わらず、実際は約1年半弱実施していたんですね。
表示と実際に著しい乖離があったとして景品表示法の有利誤認と判断され、2019年措置命令→2020年課徴金納付命令が下されました。
似たような事例は過去にもありまして、2017年に光回線ネット接続サービスのキャンペーンに対して措置命令が出ています。
こちらの事例でも、広告上は約3ヶ月半程度のキャンペーン期間を記載していたのですが、実際は2年間に渡って実施されていたようです。
問題視されるポイント
キャンペーン期間をきちんと書いていないのが良くないのはわかるけど、お客からすれば割引や特典がもらえるしそんなに問題なの?という疑問が湧くかもしれません。
たしかにお客さんにメリットがあるかもしれないけれど、不当にお客さんを誘引してることが問題でっす。
「期間限定!」「今だけ!!」と煽ると、消費者に「こんな機会はなかなかないから今のうちに買っとかなくちゃ!」と思わせてしまうんですね。
期間限定キャンペーンをやっていなければ、消費者は「いつでも好きなときに買おう」と冷静な消費行動がとれますが、期間限定と煽ることで、今買わなくちゃ!と購買意欲を亢進させられてしまうので、本来は今買わなくても良かったものを購入してしまうことにつながります。
消費者が本来必要としていない物やタイミングでの購入を不当に誘引し続けているのは、有利誤認でっせとなってしまうんですね。
繰り返しやるなら事前告知を
もし同じキャンペーンを日を空けずに何度も実施したい!というときは、実施スケジュールを告知しておくのが無難ですね。
そうすれば消費者も、スケジュールを見て好きなタイミングで購入できるので、不当に誘引しているとみなされることは無いように思われます。
もし、実施間隔を数ヶ月間などまとまった日数空けるのであれば、実施スケジュールを告知していなくても問題視される可能性は低そうです。
例えば来年の同じ時期に実施することがわかっていたとしても、前年のキャンペーン期間中に来年の告知をするのも変な感じがしますよね。
あくまで問題になるのは、数日間などのごく短いブランクで(ひどいと翌日から)同じキャンペーンを実施するパターンなので、そうでない場合はそこまで神経質にならなくても大丈夫ですよ。
ちょっと気をつけたいパターン
商品を購入してくれた方にプレゼントを配布するキャンペーンで、期間終了後にプレゼントの内容を変えて実施するなら別のキャンペーンになるよね?という相談をいただくことがありますが、これはちょっと注意が必要です。
どちらのキャンペーンでも同じ商品を買った時にプレゼントを配布する&前のキャンペーンが終わった後すぐに次のキャンペーンを実施するなら、プレゼントの内容が違ったとしても同一キャンペーンとみなされる可能性大。
この場合も、実施スケジュールを事前に告知しておくのが無難ですね。
今回は久々に景品表示法絡みの話題でした。近いうちに景品規制のお話(プレゼントの上限額とか)もしたいなと思っています。
ではではまたー。
Photo by Ekaterina Shevchenko on Unsplash