TOPIC 薬機法

PCR検査キットの広告表示は薬機法対象?

朝刊折り込みにPCR検査キットの広告が入るようになり、PCR検査がこんなに身近になったのかーと何ともいえない気持ちになりました。体外診断薬ではない雑貨の検査キットは、精度がよくわからないのでどうしても穿った目で見てしまいます。

今回は年始から頻繁に問い合わせいただくようになった、PCR検査キットの広告表示についてお話しますね。

そもそもPCR検査キットを販売できる?

PCR検査キットを仕入れて販売したいけれど、そもそも自社の通販で取り扱って大丈夫なのか?というご相談をよくいただきます。

PCR検査キットは大きく分けて、体外診断薬(医薬品)と雑貨があります。

体外診断薬(医薬品)は販売業の許可が必要となるので、誰でも販売出来るものではありませんが、雑貨は特に規制がないので誰でも自由に販売することが可能です。

仕入れようとしている検査キットが体外診断薬と雑貨のどちらなのかは、メーカーに問い合わせるのが確実ですが、ひとつの目安として厚生労働省の承認リストをチェックすることをおすすめします。

厚生労働省のサイトでは定期的に「新型コロナウイルス感染症の体外診断用医薬品(検査キット)の承認情報」を公表しています。

直近の更新日のデータに取り扱い予定の検査キットが含まれていなければ、雑貨の可能性が高いと考えられます。(まれに承認後リストに掲載されるまでのタイムラグがあるケースも見受けられるようです)

広告表示は薬機法の対象?

雑貨のPCR検査キットは薬機法の対象外ですが、医薬品のような広告表示をしてしまうと未承認医薬品を販売したとして問題になります。

なので雑貨で言える範囲で広告表現をまとめる必要があります。

雑貨でやったら即アウトな表現は、ズバリ感染の有無を言うこと!

PCR検査キットだけでなく、抗原や抗体検査キットも同様に感染状況について一切言ってはいけません。

感染について触れてしまうと、診断行為にあたるため医薬品的標ぼうをしているとして即指導対象とみなされます。

PCR検査キットで何が出来るのかを広告で説明する際は、新型コロナウイルスの遺伝子が検出されたor検出されなかったかがわかるといった内容に留めておくのが賢明です。

抗原検査や抗体検査も同じように抗原(または抗体)の有り無しを述べることは可能ですが、「現在感染している」「過去に感染していた」と言ってしまいますと診断行為とみなされます。

昨年12月に消費者庁が抗体検査キットを販売していた6社に対して行政指導を行いました。

これがまさに現在の感染の有無を言ってしまっていたケースなので、くれぐれも広告では診断に関することは言わないようお気をつけください。

行政はどう見ている?

そもそもこのような感染症に関わる検査キットは本来なら体外診断薬が担うものなので、雑貨が大量に出回っている状況は快く思っていないように見受けられます。

ただ、前例のない感染症の流行が長期間継続しているため、法規制の整備が追いついていないようです。

ひとまず現状としては、研究目的で販売されている雑貨の検査キットについては許容範囲として指導などは行っていないので、検査キットの販売を検討している場合は短期的にサッと売り切ってしまうのが良さそうですね。

今年はワクチンの接種が開始されるので、精度が不明な雑貨の抗体検査キットについては規制が強化されてもおかしくないなと想像しています。(それに合わせてPCR検査や抗原検査キットも規制されそう)

行政としては有事における特例中の特例として雑貨の検査キットを見逃しているといった状況なので、常に行政の動向を確認しながら販売計画を立てることをおすすめします。

コロナ禍が長期化する中で、様々な企業が検査キットの製造や販売に参入してきていますが、広告を見ると診断行為をしてしまっているなぁと思うものもたくさんあります。

正直なところ健康食品や化粧品などと違ってルール自体が見えにくい商材なので、あくまでこれは雑貨だ!ということを念頭に薬機法の範疇に足を踏み入れてしまわないようお気をつけください。

次回は免疫系商品の広告と行政指導についてまとめようと思います。ではではー

Photo by Mika Baumeister on Unsplash

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においフェチ

広告法務の中の人。においフェチ。最近のヒットはLe Couvent des Minimesのアクアマジェスタエ。好きなにおいをくんかくんかしてる時が至福。

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